「もうすぐ穴だ!敵に捕まるなよ!」ホ
穴まで400mくらいだ。
走りきれば俺たちを止めようとする竜牙兵も振り切れる。
振り切りさえすればうきょーたちが後ろから倒してくれるだろう。
「きゃ!」
後ろで転ぶ音が聞こえた。
「にゃんこ!」
俺たちもすぐ止まれない。
やがて竜牙兵に追いつかれた。
いくらにゃんこがシーフといえども転んでいては分が悪い。
杖を構えてエネルギーボルトを放とうとした時、
「魔法を使うな、そのまま進め! 自分に任せろ!!」
と後ろから声が聞こえてきた。
うきょーの後ろから恐ろしいスピードの影がこちらにやってくる。
どすっ!
竜牙兵とにゃんこの間に入って竜牙兵を下から突き上げ、吹っ飛ばした。
「味方になったら頼もしい男だねぇ、アンタ」
にゃんこがその男に向かって呟いた。
「あの素早さは何処に行ったんですか、しっかりしてくださいよ」
振り下ろされた剣を腕で受け、右腕から大量出血している男はモモだった。
「右手利かなくなったら仕事できなくなるよ、シーフの癖に」にゃ
「別にかまいませんよ、今度は倒しきってくださいよ、逃げちゃだめですよ」モ
「あの時倒しきってたらアタシ今殺されてたでしょうよ」にゃ
突き飛ばされた竜牙兵は後ろから追ってきたうきょーに倒された。
にゃんこはモモの頬に軽くキスをして戻ってきた。
俺たちは穴のところまで走りきった。