そんな苦労をしながらすくすく育ち、モモが10歳になった時の事でした。
モモが朝刊を配達に行って、芝刈りに行き、帰りに川で洗濯をし、その洗濯物を置いて買い物に行った時、
街で国の犬が、じゃない、お役人がチラシを配っていました。
モモはおばあさんに「ただで貰える物は奪ってでも貰っておきなさい」と子供の頃から教わっていたので、
貰っておきました。
変える道すがら、モモは大きな荷物を担ぎながらそのチラシを見ました。
「淡路島の鬼退治してくれる人募集! 成功者には賞金1000万円!
さらに鬼の居城にある宝物持ち帰り放題!!!」
そう書いてあった。
「こ、これは・・・」
大きなチャンスである。
賞金1000万あれば独立できるじゃないか。
あの二人に半分持って行かれても十分生きていける。
しかし鬼に勝てるかどうかだ。
チラシの続きには
「命を落としても責任取れませんナリナー」
と書かれている。
・・・
よく考えてみた。
待てよ、どう考えたってあの二人のほうが怖いんじゃないか?
きっと鬼のほうが弱いはずだ。
むしろ鬼がかわいく見えるだろう。
行こう。
洗濯物をたたみ、食事の支度をし、食事のときに言ってみた。
「おじいさま、おばあさま、私、鬼退治に行きとうございます」 モ
「行けや」 シ
「賞金は山分けやぞ」 にゃ
・・・二人とももう知っていたのか。
ってゆーか少しは止めてくれてもいいじゃないか。
「善は急げや、明日行け」 シ
「相打ちになってでも殺してきなさいよ」 にゃ
「殺されたら地獄まで行って俺がもう一回殺す」 シ
・・・むちゃくちゃだ。