あいさけこうこうこうしきやきゅうぶ




よっしゃこーい!


ばっちこーーい!


カキーン


よっしゃーー!


ずさー!


よっしゃ捕ったーー!


ここはあいさけ高校



野球部の部室から鳴り響く元気の良い声





部室?


「お前らまたファミスタやっとんか!」


監督のカイザーの怒号が飛ぶ。


「だって監督、ファミスタおもろいんですよ」


「お前らファミスタばっかりやりやがって、ファミコンから全部あるやないか、この部室」


「だって外暑いですやん」


「やかましいわ!予選の組み合わせも決まったからさっさと練習しろ」


「一回戦はどこと?キャプテン」


「あ、森田高校」

キャプテンと呼ばれたさくらが答える。



「こンのくそボケ!森田高校ゆーたらセンバツ優勝校やないかい!」


「お前のクジ運の悪さワールドクラスやないか!」


「せっかくやったら一回くらい勝って女子にキャーキャー言われたいやないかい!!」


ぼこぼこにされるキャプテンさくら。


「死ね!死にやがれ!」


ボグッ!

とうとうバットも登場。


「オタク部入れwww!」

ぼぐ!



「うるさいわーーー!お前ら俺が補習の間に勝手にキャプテンって決めたんやないかーーー!」


殴打の輪からむくりと立ち上がるさくら。



その姿はまるで変態がプール中から女子を狙う姿

もとい、大魔神が現れたかの様な姿だった。



って言えばネットでも叩かれずに済むんですよね。



「まあ決まったものは仕方ない、みんな、頑張ろう!」


「知るか」


「お前だけ頑張れ」


「ウエストバッグ外せ」


気合の入ったキャプテンの一言にも、無反応どころか敵対する部員。


「まぁそう言うな、森田高のピッチャーの石田さえ死ねば勝てる(かもしれん)」


「死ねばって監督!殺せるんすか?」


物騒な話だ。


「試合中のアクシデントは起こるモンやないか、なぁみんな」


「くっくっく」


キャプテンを除く全員は黒い笑いをした。


「よっしゃ!やる気になってきた!行くぞ!」


「おーー!」


だだだだだ!


「みんな、やる気になってくれたんだな、おい!俺も行くぞーー!」


さくらもグラウンドに向かって走る。


しかし誰も居なかった。




「なんで?」




がらんがらんがらん


ぱんぱん



『石田が しにます よーにっっ!!!』


近所のあいさけ神社でいやな祈願をしている監督と部員一同であった。


「部員全員の祈願は神さんに届くはずやで!」


「そうっすね、監督!部員全員の気持ちは一つですよね!」


「いやー、結束が固まった!」


「誰一人欠ける事なくこう言う行事も良いモンですね!」


「お前ら、この試合勝ったら絶対モテるぞ!頑張れよ!」


「おーー!」




確実に忘れられているさくら。



むしろ故意であるかもしれない。




かきーーん!


かきーーーん!



「ねえ、どこ行ってたの?」

かきーーーん!

よっしゃこーーーい!

かきーーん!


「ねぇどこ行って」

うるさい!




さくら、かわいそう。